最近の化粧品はきれいに見せるだけでなくて、肌への刺激を出来るだけ抑えたタイプのものもあります。
でも敏感肌の人は含有された成分によって肌がアレルギー反応を起こして異常が現れることもあります。
それを防ぐためにぜひやってほしいのがパッチテストと呼ばれる「皮膚アレルギー試験」です。
有名モデルや芸能人がインスタやツイッター、ブログでトレンドの化粧品を紹介すると、「使ってみたい!」とその化粧品に人気が集中します。
中には海外メーカーの化粧品もありますので、面倒でも事前にパッチテストをやる事をおすすめします。
この記事では、パッチテストの方法について解説しています。
アレルギーは4種類
一般的にアレルギーにはⅠ型アレルギー、Ⅱ型アレルギー、Ⅲ型アレルギー、Ⅳ型アレルギーの4種類があります。
パッチテストはⅣ型アレルギーに対するアレルギー試験で、ツベルクリンと同じく2~3日程度で反応を示すアレルギーに対するテストになります。
それぞれのアレルギーについてまとめてみます。
Ⅰ型アレルギー
Ⅰ型アレルギーはIgE抗体が関係するアレルギーで、アレルゲンによってヒスタミンやロイコトリエンが分泌される事でアレルギーを発症します。
即時型アレルギーとも呼ばれ、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎などを引き起こします。
Ⅱ型アレルギー
Ⅱ型アレルギーは自分が持つ細胞自身を身体が異物と判断する事で、自分の細胞に対する抗体を作り出します。
作られた抗体が正常なはずの自分の細胞を攻撃してしまいます。
バセドウ病などがこれに該当します。
Ⅲ型アレルギー
体内で作られる可溶性抗原に対して抗体が作られます。
アルサス型とも呼ばれ、関節リウマチなどの疾患を起こします。
Ⅳ型アレルギー
Ⅳ型アレルギーはT細胞が関係するアレルギーで、Th1細胞が関与するツベルクリンとTh2細胞が関与するアトピーがあります。
アトピー性皮膚炎はIgE抗体が関係しており、1型と4型のアレルギーが関与していると言われている様です。
パッチテストで確認するのは、このⅣ型アレルギーの反応です。
パッチテストのやり方は超簡単!
さぁ!では早速パッチテストのやり方を紹介していきましょう。
STEP.1お風呂に入って汗をきれいに洗い流しましょう
STEP.2化粧品を直接に塗るか、絆創膏に塗って二の腕の内側などの見えない部分に貼る
STEP.330分後に肌に異常がなければSTEP.4へ
STEP.424時間~48時間様子を見て赤みやかゆみ、腫れ、ただれ等がなければSTEP.5へ
STEP.5首筋や耳の下あたりなど、顔に近い部分に再度化粧品を塗って24時間様子を見る
テストは二の腕の内側または、下側に直径1cmほど塗れば十分です。
出典:https://www.earthcle.com/549.html
ここまでのテストで肌に異常が見られなければパッチテストをパスしたと判断して、化粧品を顔に使ってOKです。
赤みなど肌にアレルギーによる反応(異常)出たら
出典:http://www.saticine-md.co.jp/
万一、パッチテストで肌に写真の様な肌の異常が見られた場合は、直ちに使用を止めて大量の水で十分洗い流しましょう。
肌の異常とは次の様な症状が考えられます。
パッチテストで現れる症状
- 肌が赤くなる
- 肌がかゆくなる
- 湿疹(ぶつぶつ)ができる
- 吹き出物ができる
- 肌が腫れる
- 肌がただれる
もしその後24時間以上たっても症状が治まらない場合は、使った化粧品を持参して皮膚科などで医師の診察を受ける様にして下さい。
化粧品とスキンケア用品のパッチテストの方法は同じでいいの?
化粧品や化粧水、美容液、乳液などは上で紹介した方法でやれば大丈夫ですが、スキンケアでもクレンジングや洗顔は原液を付けるのはNGです。
必ず水で薄めてから絆創膏などに塗ってから肌に貼る様にしましょう。
その際、約100倍程度に薄めてから試すようにして下さい。
【皮膚科医に聞いてみた】パッチテストで赤みがでたら?
医師の回答
短時間で赤みが出るなどの場合は、接触反応によるアレルギーなので、使用は控える方にしましょう。
医師の回答
パッチテストで陽性が出た場合、次は含有された成分毎のパッチテストを行い、どの成分が反応しているのかを特定しましょう。そしてその成分が含まれていない化粧品を選んで下さい。
では次に、反応する成分を見つける方法について図解で解説していきます。
かゆみや赤みの原因となる成分を見つけ方
どんな成分に対してあなたのお肌が反応するのかを知っておくのは大切な事です。
パッチテストした化粧品に含まれている成分は分かりやすく整理しておくと便利です。
成分の特定例.1
Aという化粧品からBという化粧品に変えた場合、Aでは肌に異常が出なかったのにBでは肌に異常が現れた場合を例にあげてみます。
この場合は、「AにはなくてBにだけ入っている成分があなたの肌に合わない成分」という事がわかります。
成分の特定例.2
つぎの例は、化粧品Aで肌に異常が出たので化粧品Bに変えたけど、Bでも肌に異常が出た場合です。
Bでも肌に異常が出た場合は「AとBに共通して入っている成分があなたに合わない成分」という可能性が高くなります。
この様に肌に異常が現れやすい成分を特定しておけば、今後の化粧品選びの時に失敗しないために役立てる事ができますね。
まとめ
パッチテストは正しい方法でやらなければ意味がありません。
敏感肌やアトピーなどのアレルギーの人が安全に使う為に、パッチテストは欠かしてほしくない大切な事です。
新しい化粧品やスキンケア用品を買った時には、早く試してみたくなるかもしれませんが、ここはグッと我慢して面倒でもまずはパッチテストであなたの肌に使えるのかを見極める様にして下さい。
ただ、パッチテストで問題がでなかったから今後も絶対に大丈夫とは言いきれません。
というのも肌はとてもデリケートなので、体調やストレス、ホルモンバランスに左右されやすいからです。
例えば体力が低下している時には、以前は大丈夫だった化粧品で肌が荒れる事もあるし、その逆のパターンもあるので注意が必要です。