ニキビや吹き出物、毛穴の黒ずみや開きなどの肌荒れの原因には様々な事がありますが、寝不足も大きな要因になります。
肌荒れの原因には間違ったスキンケアやストレス、食事や腸内環境、ホルモンバランスや寝不足、紫外線、排気ガスなど様々な事が挙げられます。
その中でも忙しい人に増えているのが、寝不足を原因とした肌荒れなのです。
心当たりがある人も多いのではないでしょうか。
仕事や家事、子育てに追われてしまって、その結果睡眠時間が短くなってしまう事はどうしても避けられないものです。
でもあきらめる事はありません。
実は短い時間でも質のいい睡眠ができれば、ホルモンの働きによって傷んだ肌は修復されていくのです。
この記事では睡眠不足による肌荒れの原因や、肌荒れを改善するために必要な「質のいい睡眠方法」などを紹介します。
寝不足で肌荒れになるのはなぜ?
「寝不足はお肌によくない」とは一度は聴いた事があるのではないでしょうか。
その理由はホルモンにあります。
ホルモンはニキビやくすみといった肌トラブルに深く関係していて、ホルモンの状態を改善する事が肌荒れの改善につながると言われています。
それではこれから「睡眠とホルモンの関係」について解説していきます。
肌が荒れ原因って?
わたしたちの肌は乾燥や紫外線などによってダメージを受けています。
肌がダメージを受けるという事は、皮膚内部の基底層で生まれてくる肌細胞が傷つく事になります。
細胞が傷ついてダメージを受けてしまうと、肌細胞と肌細胞の間の隙間が広がってしまう事で起こります。
そしてその隙間が広がる事で肌の内部の水分を留めておくことができずに、肌が乾燥状態になる事で肌荒れにつながってしまいます。
睡眠中に作られる成長ホルモンが肌に影響している
わたしたちの身体には成長ホルモンの働きによって、皮膚を形成している皮膚細胞を修復、再生してくれるという素晴らしい機能が備わっています。
その成長ホルモンが一番多く分泌されるのが睡眠中だといわれています。
睡眠不足などにより睡眠のリズムが乱れると、身体はそれにストレスを受けることになります。
ストレスが蓄積すると、交感神経が活発に作用しだして男性ホルモンが分泌されます。
その結果、肌のバリア機能の低下が進んで、様々な肌トラブルにつながります。
つまり睡眠時間を増やせば、美容効果が期待できるということになります。
とは言っても、お仕事や家事、育児で忙しくて睡眠時間がどうしても短くなってしまうという人はとても多いのです。
ここまでの話で成長ホルモンが睡眠や美肌に関係している事が分かったところで、ここからは成長ホルモンについて解説していきます。
美肌に欠かせない成長ホルモンとは
私たちの身体はホルモンという物質を分泌していますが、そのホルモンは約100種類あると言われていて、その中の1つが成長ホルモンです。
成長ホルモンの役割は大きく分けて2つあります。
- 成長に関する作用
- 代謝をコントロールする作用
漠然として分かりにくいかもしれませんので、もう少し具体的な作用を挙げてみます。
- 疲労回復
- 脂肪燃焼
- 免疫力を高める
- 傷などのケガの治癒
つまり成長ホルモンは美肌効果があるだけではなく、私たちが健やかに生きていくために欠かせない物質であるとともに、体内の細胞を作ったり、ダメージを受けた細胞の修復をする役目を担っています。
成長ホルモンが減少すると肌のターンオーバーが乱れる
ターンオーバーとは約28日ごとに新しい肌細胞に生まれ変わるサイクルの事ですが、成長ホルモンが減少すると肌のターンオーバーの周期が乱れる原因になります。
ターンオーバーが乱れると本来、皮膚から垢として剥がれ落ちるはずの古い角質が肌の表面に積み重なって様々な肌トラブルの原因になります。
この様な肌の状態は角質肥厚と呼ばれ、ターンオーバーが遅れやすい30代以上の女性の悩みとなっています。
角質肥厚についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
≫角質肥厚の原因と対策は?肌のくすみとシミには効果的な保湿ケアを
角質肥厚によってターンオーバーが乱れると次の様な肌トラブルにつながります。
ターンオーバーの乱れによる肌トラブル
- 肌の乾燥
- ニキビ
- たるみ
- シミ
- シワ
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【ターンオーバー正常化の方法】乱れの原因を改善・促進して健康な肌へ
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寝不足で肌荒れになった時の改善方法
肌のトラブルを改善するのに一番大切なのは規則正しい生活です。
この中には健やかな肌に必要栄養素を取り入れる食生活や睡眠の質などが含まれます。
その中でも簡単に取り入れられるのは「質のいい睡眠」です。
睡眠は肌の状態に大きく作用します。
なぜかと言えば、美肌を作って整えるのは私たちの体内でつくられるホルモンであり、そのホルモンが分泌されるのが睡眠中だからです。
毎日の質のいい睡眠をして、身体に備わったチカラで肌荒れを改善する事が一番理想な方法です。
しかし、寝不足などによりそれが難しい場合は手助けが必要な時もあります。
その様な場合は、ビタミン、ミネラルなど肌に有効な栄養素を含んだサプリの他、保湿性に優れた化粧水や化粧品などのスキンケアを上手に使うなど、できるだけ早く肌荒れ対策をする事をおすすめします。
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肌荒れ改善に効果的な栄養素は毎日の食事かサプリで補給
健康な肌にはビタミンやミネラルなど、多くの栄養素が必要です。
基本的には毎日の食事でまかなう事はできますが、かたよった食事などによって栄養のバランスに乱れや不足ある場合はサプリなどを上手に利用してみて下さい。
美肌に直結するビタミンC
肌を紫外線から守り、強い抗酸化力があるのでキメを整え、シミ、シワ、ニキビなどを改善してくれる美肌に欠かせないビタミンです。
ストレスを解消したりターンオーバーを整える手助けも担っています。
トマト、ブロッコリー、ほうれん草、多くの果物から摂取する事ができます。
ビタミンB群は美肌に欠かせない栄養素
ビタミンB群は肌荒れ対策には欠かせない大切な栄養素です。
日ごろから幅広くビタミンを取り込めるように、食事にも気を配るようにしましょう。
ビタミンの種類と効果を表にしてみましたので、参考にして下さい。
ビタミンB1 | 別名チアミンと呼ばれる代謝に関わるビタミンで、皮膚や粘膜を健康にしてターンオーバーを促します | マグロ、カツオ、レバー、ニンニク、バナナなど |
ビタミンB2 | 皮膚に最も重要なビタミンで、たんぱく質や糖質の代謝に必要な栄養素です。ターンオーバーをサポートします | うなぎ」、青魚(鯖など)、レバー、卵、納豆、乳製品、アーモンドなど |
ビタミンB6 | 皮脂を抑制してニキビなどの皮膚炎を予防、改善します | うなぎ、豚肉、ハム、豆類、海苔など |
肌荒れ対策におすすめのドリンク
肌荒れにはスキンケアによる外からのケアも大切ですが、内側からケアできる美容ドリンクもあります。
どちらか片方を試すのもいいですが、これらを併用すると即効性が期待できるのでおすすめです。
美容ドリンクにはコラーゲンやヒアルロン酸、プロテオグリカン、ビタミン、プラセンタなど肌荒れ改善に効果的な栄養素が豊富に含まれています。
今回はもっと手軽に飲める飲み物を紹介します。
肌荒れに効果的な飲み物は抗酸化作用があるビタミンA、C、Eが入ったものを選びましょう。
肌荒れ改善に効果的な飲み物
- 抹茶
- 煎茶
- みかんジュース
- レモンジュース
- グレープフルーツジュース
- アセロラジュース
- トマトジュース
- 野菜ジュース など
質のいい睡眠にする方法とは
それでは肌荒れを改善する為に有効な手段となる「質のいい睡眠の方法」について解説していきますね。
睡眠に関わるホルモンには「メラトニン」や「成長ホルモン」などがあります。
メラトニンは別名「睡眠ホルモン」とよばれているほど睡眠に大きく関わるホルモンです。
その働きは、体内時計を睡眠モードに切り替えて自然な眠りにつなげる作用があります。
さらに、抗酸化作用がある為、新陳代謝の促進による美肌効果があるほか、疲れを取る作用や老化防止など様々な作用があると考えられている注目のホルモンです。
残念な事に、この「メラトニン」も「成長ホルモン」も年齢を重ねる度に分泌量が減っていくため、歳をとるとだんだんと肌トラブルが増えてくる原因となっています。
睡眠時間を増やせばいいの?
「じゃあたくさん寝た方がいいのでしょ」と思う人もいるかもしれませんが、大切なのは睡眠時間ではなくて「睡眠の質」なのです。
冒頭でも書きましたが、短くてもいい睡眠ができれば美肌効果が期待できるということです♪
睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があります。
「レム睡眠」とは脳は起きているけど体は眠っている状態で「ノンレム睡眠」とは脳も体も眠っている睡眠です。
私たちはノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返しながら眠っています。
眠りについてから2時間までは、まずノンレム睡眠の状態になります。
ノンレム睡眠は脳も体も眠っているとても深い眠りの状態で、この条件には先ほど紹介した「メラトニン」が分泌されることが条件となります。
さらに「メラトニン」が分泌される為には「セロトニン」というホルモンが必要になります。
セロトニンは日光をあびる事で活発になり、メラトニンとともに「体内時計」に深く関わっているホルモンなのです。
これらの条件が整って初めて訪れるのが「ノンレム睡眠」で、この時に成長ホルモンが多く分泌されるのです。
「メラトニン」には良質な睡眠効果が?
ホルモンの中でも特に睡眠への作用が大きいのが「メラトニン」という睡眠ホルモンです。
メラトニンは夜に睡眠中に分泌されるのですが、その分泌量が一番最大になるのが真夜中といわれています。
メラトニンがたくさん分泌されると、良質な睡眠をとる事ができます。
メラトニンをたくさん分泌するコツってあるのでしょうか?
メラトニンの分泌を最大化する方法
夜の睡眠中に分泌される睡眠ホルモン「メラトニン」の材料は「セロトニン」というホルモンです。
メラトニンが夜に分泌されるのに対して、セロトニンは昼間に分泌されるホルモンです。
更に、セロトニンの材料はトリプトファンというアミノ酸です。
トリプトファンを摂るには栄養バランスのとれた食事が一番です。
トリプトファンを含んだ食べ物
大豆製品・・・豆乳、納豆、味噌、豆腐・しょうゆ、きなこなど
乳製品・・・・牛乳、ヨーグルト、チーズなど
穀物類・・・・米、などの穀類など
その他・・・・バナナ、アボカド、ごま、卵など
メラトニンの分泌を促す為には、毎朝きちんと朝日を浴びる事が必要です。
実はメラトニンは朝日を浴びる事でリセットされて、そこから15時間前後以降に分泌量が増加して眠たくなります。
朝日といっても外に出る必要はなくて、毎朝カーテンをあけるだけでOKです。
それだけで毎日のメラトニンやセロトニンの分泌量を増やす事ができます。
カーテンを閉めっぱなしの引きこもり状態ではメラトニンの分泌量が減少してしまいます。
質のいい睡眠の為の準備
質のいい睡眠の為には、規則正しい生活が大切で、寝る準備が必要となります。
寝る為の準備とは、昼間の交感神経が優位な状態から、リラックスできる副交感神経が優位な状態に切り替える事です。
その為にできる事を挙げてみます。
- お風呂で体の芯まで温まる
- ストレッチ
- ホットミルクなど温かい飲み物を飲む
- 照明をダウンライトなどの間接照明にする
- アロマ
この様にリラックスしやすい時間を過ごせる工夫をする事をおすすめします♪
寝る前にやらない方がいい事は?
逆にやらない方がいい事があります。
寝る2時間前から精神的に興奮してしまう事は避けましょう。
- スマホやパソコン操作
- コーヒーや緑茶を飲む
- 汗をかくほどの運動
毎日忙しくて十分な睡眠時間がとれない場合は、少しずつでも取り入れてみてはいかがでしょうか。
それが寝不足による肌荒れなどの肌トラブルを解消する第一歩になるかもしれません。
まとめ
睡眠不足は肌荒れの原因になるので、短時間でも質のいい睡眠を心掛ける事が大切です。
紹介した方法ですぐに肌荒れが改善される事はありませんが、毎日続ける事でホルモンバランスが整えられていくのではないでしょうか。
私も続けていますがどれも難しいものではありません。
肌荒れの原因は寝不足以外にも、ストレスやタバコなど様々なものがありますが、ストレスを受けると自律神経が乱れやすくなり男性ホルモンが増えてしまいます。
睡眠はストレス解消にもなるので、肌荒れで悩んでいる人はまずは睡眠から見直す事をおすすめします。